住宅ローン減税の控除期間や控除額は、度々、改正されており、2022年度税制改正でも大幅に内容が変更されました。改正により、制度はより複雑になっています。
住宅ローン減税による最大控除額は、通算400万円以上と非常に高額ですが、住宅の「省エネ性能」や新築・中古によって最大控除額は異なります。
検討されている住宅の控除額がどれくらいになるのか、購入前に把握しておきましょう!
住宅ローンを組んで自宅を購入した人に対し、限度額を上限に年末の住宅ローン残高を所得税(控除しきれない場合は一部、住民税)から控除する制度です。
税制改正により、2022年から2025年までの控除率は「0.7%」に。新築および買取再販住宅の控除期間は「13年」、中古住宅は「10年」となりました。
不動産業者が買い取り、リフォームなどをして再販する中古住宅
ご覧のように、住宅ローン減税による控除額は住宅の「省エネ性能」によって異なります。
住宅の省エネ性能にはこのように「ランク」があり、性能が高いほど、控除額も高くなります。
政府は脱炭素社会に向けた政策を進めており、2030年までに新築される全ての住宅の省エネ性能を一定基準にまで押し上げることを目標としています。これに伴い、2024年以降、省エネ基準に適合していない住宅は住宅ローン減税の対象外となり、控除額はゼロに。一定の省エネ性能の満たしている住宅においても、2024年以降はそれ以前の控除額より引き下がることが決まっていますのでご注意ください。
住宅購入は、2022年・2023年がおトクということですね!
中古住宅においても、省エネ性能によって控除額に差があります。その差は、10年間で最大70万円。新築や買取再販住宅のように、2024年以降、省エネ基準に適合していない住宅の控除額がゼロになることはありませんが、中古住宅においても省エネ性能をチェックしておきたいですね!
2022年より、従来までの築年数要件が撤廃に。これまで、住宅ローン減税は木造住宅で「築20年以内」、マンションなど耐火構造の住宅で「築25年以内」という適用要件がありました。この築年数を上回る場合には、耐震基準に適合していることが確認できる書類が必要でしたが、2022年からは「1982年以降築」であれば住宅ローン減税が適用されます。耐震性を証明する書類も不要です。
住宅ローン減税が受けられる13年間、必ずしも、毎年、最大控除額が控除されるとは限りません。
控除される金額は、次の3つのうち最も少ない金額です。
会社勤めの方は、住宅を購入した翌年に1度だけ確定申告すれば、2年目以降は年末調整で還付を受けられます。
所得税の還付は、申告以降、数週間ほどで指定の口座に振り込まれ、2年目以降は年末調整で還付されます。一方で、住民税は、減税された後の金額の納付を求められます。所得税と住民税で還付の方法が異なりますのでご注意ください。
住宅ローン減税は、2022年より、住宅の省エネ性能に応じて細かく控除額の上限が設けられるようになりました。さらに、住宅を購入する時期によっても控除額は変わってきます。
それに伴い「実際のところ、どれくらい減税されるの?」と疑問に思っている方も少なくないことでしょう。物件選びに際して「控除額も参考にしたい」という方は、お気軽に弊社担当までご相談ください。